新人が身に付けるべきテレアポで獲得する為のテクニックとマインド
テレマーケティングって何?CTIシステムは大企業じゃないからうちには無用なんて思っていませんか? 売上向上のための有効な方法として一層注目されるようになったテレマーケティング。 本稿では、オフィスでもテレワークでも出来るテレマーケティングの成功のコツ、業務のすべてを見える化するポイント、基礎知識やをご紹介していきます。
地道な見込み作りが数字の安定につながる
オペレーターに要求されるスキルとは?
コールセンターのオペレーターに就業したなら、架電したから後の相手方の反応で新規の顧客獲得できるか、迷惑電話と同等に取り扱われて終わるかの、どちらかの結果に直面することになります。
オペレーターには問い合わせや顧客からの購入した商品や、利用したサービスに関する疑問点のほか、不満や苦情などのクレーム対応など多彩な業務が含まれますが、最終的にはコンバージョンにつなげることを志向しているのは共通しています。
あなたの担当部署の傾向には何らかの特性があるのかもしれません。
配置前の面接や説明だけではわからない、就業して初めて全容が明らかになることがあるので、コールセンターのオペレーターには担当部署の特性をいち早く感知し、すぐれた先輩オペレーターのノウハウやスキルを感知し自分のものにすることが、顧客獲得系テレアポで稼ぐためには要求されるスキルです。
とはいってもオペレーターに就任したばかりの右も左もわからない段階から、優秀で”できる”トップのオペレーターのノウハウを獲得するのは容易ではありません。
トップレベルのオペレーターにしてからが、自分のこれまでの経験で培ってきたノウハウとスキルを簡単に明らかにするというのは考えられないからです。
仮にこれまでの培ってきたスキルやノウハウを公開することがあるとすれば、後輩からの追い落としやライバルに出し抜かれないことが保証されたコンディションの中で、OJTの一環として責任者から指導を指示されるような状況を想定するほかないでしょう。
確かにコールセンターのオペレーターのスキルを上げるために先輩や優秀な業績を上げているオペレーターなどから実地に指導を受けるのは理にかなったことで、相応の成果をあげることは経験則からも効果的なのは明らかです。
しかしオペレーターとしてのスキルの底上げを期待できたとしても、芳しい結果に結びつくことが出来ない事例が一定数存在します。
クライアント獲得のために大切なこととは?
クライアントの獲得につなげるためには、それぞれのオペレーターの意識改革をうながし、問題意識を共有することが求められます。
具体的に言えばオペレーターとしてクライアントを獲得したいとの思いを強く抱くことです。
コールセンターの設置される趣旨と、オペレーターの業務の内容や性質を踏まえれば、ごく当然のことに思えます。
当然の認識を改めて共通認識することの必要性は欠しいようにも思えます。
当たり雨のような問題意識、しかし実際には意外にもクライアントを獲得したいとの希望や目標の重要性を認識していないというのは案外多いのが現実です。
当然のことですが、新規にクライアントの獲得を具体的にイメージして目標として強く意識をもっている人は、目標に向かって自分で色々な工夫を凝らしながら、一生懸命に取り組んでいるのでスキルは瞬く間に向上し、クライアントを獲得し行きます。
これに引き換え、別に新規にクライアントを獲得することを大して重要と認識しているオペレーターはどれほど現場での経験をつみあげても、成長する余地は欠しくクライアントの獲得などの業績を上げることは困難です。
もちろんコールセンターごとの業務の特性や待遇の違いが、オペレーターの具体的成果に反映されていることも想定されます。
優秀な業績をあげる獲得系オペレーターを数多く輩出しているようなコールセンターでは、オペレーターの業績を正当に給料や賞与などに反映される正当な業績評価制度が整備されていて、個々のオペレーターのタスクに対して向きあう姿勢もモチベーションが高いでしょう。
同じ時間をオペレーターとしての業務に従事するならば、給料などの報酬にがんばりが反映されるほうが仕事にも力が入るというものです。
仮にパフォーマンスに対する正当な評価制度が運用実施されてないようなら、別のコールセンターに移ることがベターかもしれません。
反対に新規顧客獲得などについての、給料などに反映される評価制度が用意されているならば、せっかくのメリットを享受するためにも、オペレーターとしての本文を再認識し、クライアント獲得という目標を明確化し意識改革をすることが必要です。
見込み案件が大切な理由
オペレーターが新規顧客の開拓を具体的に実践するにあたり重要なのは、決裁者と連絡を取り付け易い時間帯(コアタイム)に、キーマン(決裁者)と接触の機会をもつことが前提になります。
とはいえ、電話を掛けたタイミングが、キーマンが不在だった場合はいかに対処するべきでしょうか。
あるいはキーマンが電話には出たものの就業中で多忙だった場合も同様です。
その場合はとりあえずキーマンにとって都合の取れる時間帯を確認して、別途架電する機会を設けることが必須です。
このように、別の機会に時間指定する再架電案件のことを、見込み案件と言います。
優秀なオペレーターでは、コアタイムだけでも次々と獲得につなげて驚異的業績を上げる人がいるのも事実です。
しかしそういった天賦の才能でもない限り、非コアタイムに見込み案件を出来るだけ多く用意しておくことが重要です。
非コアタイムで溜め込んだ見込み案件に向けて、コアタイムに架電してクライアントを獲得するようにもって行くのがポイントと言えそうです。
一般的に購入などの最終判断をくだす決裁者(キーマン)のコアタイムは夜です。
商品や商材によりキーマンは男性であったり女性であったりします。
ただ従来のように主な給与所得者が男性という家庭を想定すると、キーマンは夜に接触をもつ機会が多くなります。
コールセンターから固定電話に架電すると、応答するのは女性(主婦)であることが多いので、キーマンとの接触をもつことが難しい傾向があります。
男性がキーマンであるような商材や商品では、キーマン不在に備えて見込み案件をいかに数多く溜め込むことが出来るかが問題の中心になります。
具体的には夕方までは見込みをきっちり作り貯めておいて、夜間に見込み案件に電話してキーマンとの接触を図ることが、オペレーターにとっては重要な戦略になります。
コアタイムに電話するとき見込みを作るには、キーマンが在宅支持に電話することを当然の前提として会話を進めることが必須です。
相手にとっての最大のメリットを見つけて切り口とせよ
スキルを発揮できる環境を整備することが必要
コールセンターのオペレーターは何も過去の経験だけをもとにトークを組み立てて、クライアントの獲得などの成果に結び付けているとは限りません。
オペレーターにも経験の多寡は様々で、特段の研鑽を踏まなくても驚異的な獲得率の高さを誇る凄腕のオペレーターから、ある程度経験を蓄積しているのに芳しくない成績しか得られないものもいます。
もちろん新入社員がオペレーターに就任することもあります。
しかもコールセンターでは数多くのオペレーターが配置されていることもあります。
つまり個々のオペレーターのスキルや能力にはいい意味でも悪い身でも、多様性に富んでいることが理解できるでしょう。
コールセンターはある意味、それぞれの会社を代表する意味合いがあるので、窓口を担当するオペレーターの対応には、一定レベル以上の品質を維持したいとの強い必要性が存在しています。
ところが実際に電話対応にあたるオペレーターには、要求されるタスクを解決できるスキルにはばらつきがあります。
これでは個々のオペレーターの能力により対応にばらつきが出てしまう可能性が高くなるでしょう。
有能なオペレーターばかりで賄うことが難しいなら、再現性の高い方法で誰が担当しても、一定レベルのスキルを発揮できる環境を整備するのが合理的です。
トークスクリプトの重要性
このような会社の電話対応のクオリティを維持するために考案されたのが、電話対応マニュアルやトークスクリプトになります。
特にコールセンターでのテレアポ業務の展開における、トークスクリプトの重要性は明らかです。
トークスクリプトには顧客獲得を計画している商材に関して、相手方に話をするべき内容が事細かに記載されています。
スクリプト、せりふといってもリアルで相手と顔を突き合わせているわけではないので、そらんじるまで暗記する必要は無いかもしれません。
オペレーターがトークスクリプトを前にしながら会話をしたところで相手には、音声会話だけではわからないからです。
しかしすぐさま参照できる、この便利な点が仇になることもあるわけです。
得てしてクライアントを獲得できないオペレーターのトークと言うのはしゃべり方に心が篭っていないもので、それは電話の向こう側にも何となく感得されているものです。
それというのも、獲得できないオペレーターはトークスクリプトの中身を理解できていないので、重要なところとそうでない箇所のメリハリをつくることが出来ません。
その結果、重要な部分で抑揚をつけたり、電話の向こう側の人の関心を引くような間の取り方を実践すること難しいわけです。
切り返し集(アウト返し集)とは?
表層的にトークを理解しているつもりになっているだけでは、スクリプトを読み上げているテイストが相手に伝わってしまうので、コンバージョン獲得に至らないのもあります。
雰囲気だけで理解できたつもりになっているオペレーターは、トークスクリプトの中身を読み込んで、真意を読み解くことです。
ところで、トークスクリプトは商材のクライアントを獲得に導くために、典型的なシチュエーションを綿密に分析して、それぞれのセリフは組み立てられているので、最後まで読みきることが出来れば、獲得につながる公算が高くなるように設計されています。
つまりスクリプトを上から下まで読みきることが出来れば、獲得になるわけです。
これは至極当たり前の構造なのですが、実際にはそれほど簡単に異は進捗しないものです。
トークスクリプトに沿ってトークを薦めていくと、大体はお客様からの質問や断りの言葉などで、脱線を余儀なくされるものです。
このようなときに備えて、切り返し集(アウト返し集)が用意されていますが、途中で中断したときは、しっかり切り返しをした後にスクリプトにもどり脱線した場面からトークを再開します。
いくらトークの主導権を常に確保できる有能なオペレーターでも、脱線は避けることはできません。
しかるに切り返しで状況をうまくリスクヘッジし、トークスクリプトを最後まで完遂できないことには、クライアント獲得につなげるのは難しい。
そこで切り返し集を活用し、脱線したら戻ることを意識しながらトークを進めることが求められます。
逆にいえばそれほどトークスクリプトどおりに、事態を進展させることが獲得には必要不可欠といことを意味しています。
そもそもトークスクリプトは、オペレーターでは想定しえないような細かい部分まで分析・考慮して作成されているため、敷衍することが必須なのは当然ですが。
しかしトークスクリプトはトークの主導権を終始、オペレーターで確保できることで効果が最大化できるように構成されています。
トークが脱線したとき
会話は相手が存在して初めて成立するものなので、かならず相手からの割り込みは待っています。
そのような事態を切り抜けるために、切り返し集が用意されているわけですが、その都度参照するようではトークの主導権をお客様に奪われてしまうのは火を見るよりも明らかです。
つまりトークスクリプトと切り返し集はニコイチの存在。
切り返し集も、完全に中身を覚えておき、必要な事態に最適な項目を瞬時に判断して、何も見ないでそらんじて口に出せるレベルまで読み込んで習熟することが必須です。
仮にそこまでまだ読み込んでいない、現場の経験が不足していると言う方は、切り返し集をデスクの上に出して、適宜紐解くことができるように準備しておくことは最低限のタスクといえます。
先ほど述べましたが、スクリプトはどれほど優秀なオペレーターでも何らかの形で脱線するものです。
そのようなトークの脱線のシチュエーションに遭遇しても、迅速に会話の本線に引きもどすことが大切です。
しかしお客様のなかには一筋縄ではいかない猛者のかたもいます。
どうしてもスクリプトの最後まで持ち込むことができないときは、別の方策で獲得に持ち込むことが可能です。
ここの重要な視点は、お客さま目線でメリットを最大化して伝えるということ。
ある商材の獲得をめざすためにメリットだけを強調しても、金銭の触れるトークにするのは難しいのが現実です。
具体的にイメージできる程度まで、現実に実感できるメリット、”こういうべんりなことがあるのか”それにきづきをうながすことを意識してトークすることがお客さま目線のメリットの訴求になります。
押してもダメなら引いてみよう
トークの進め方の違いとは?
コールセンターでのテレアポでは、電話を通じたコミュニケーションを介して商材の販売を具体的成果として獲得を目指していくことになるので、トークの内容が重要です。
内容の中身が重要なのは言うまでもありません。
商材の特徴やスペック、利用購入することによるメリットなどは、基本情報として相手方に伝達するべき情報です。
ただし実際に重要性が高いのは、内容もさることながらトークをどのような雰囲気でどのようにしゃべったのか、にあります。
コールセンターのテレアポではトークスクリプトを下に話をすることが多くなります。
どれほどのコールセンターでの就業経験をもっているのか、経験の浅い新人でも優秀なオペレーターでもトーク内容はほとんど同じといく特徴があります。
ところがほとんど同じトーク内容でありまがら、クライアントを獲得できるか、獲得できないかの差がつくのは、いかにトークを進めたかに違いがあるからです。
テレアポのシチュエーションでは、電話の向こうの相手方に”この人は面倒くさそうだな”との印象をもたれたらそこでおしまいで、それ以上に話が進むことはありません。
これは何もコールセンターのテレアポに限定した話ではなく、リアルな日常でも同様のことが当てはまります。
しゃべりがウザったい人は存在するのは確かです。
ウザったさを感じることの原因には、会話のしゃべり方に課題があることもあれば、相手方との相性が悪いことに起因することもあります。
オペレーターのテレアポでは、当然のことながら自分の話の持っていき方が、ウザイ印象を与えていることがないのかを、チェックすることが有用です。
自分のトークを分析する
自分のトークが実際にどのような印象を与えているのか、第三者の目線で客観的に分析してみることをおすすめします。
主なチェックポイントは、発声の明瞭性・相手との会話のテンポの適正さ・声の抑揚やテンションの取り方・間の取り方などの点です。
具体的には以下のとおり。
まず声がはっきり明瞭に発音できているか、滑舌が悪いと客観的情報が伝わりませんし相手に与える印象も、自信がないように聞こえるのでNGです。
モゴモゴしゃべったりするのも論外と言えます。
トークのテンポは相手方とあっているか、つまりテンポがあっているか。
固定電話にあっては高齢者が受話器を取ることが多くなりますが、年配者に早口で説明しても理解してもらえません。
何を話しているのか了解できない内容では、相手は煙に巻かれるだけで場合によっては丸め込もうとしているのではないか、と警戒心を抱かせる可能性があります。
相手の理解しやすいテンポでしゃべるのが鉄則です。
もちろん相手の声の抑揚によって臨機応変に、そのときに最適のテンポであるように柔軟に判断するべきではあります。
テレアポで心掛けること
コールセンターのテレアポでは成果につなげるため、オペレーターごとの違いを解消するために、トークスクリプトを活用することがあります。
とりわけオペレーター初心者のうちでは、トークスクリプトを忠実に再現することに重点が置かれて、全体が一本調子になりがちです。
声に抑揚は付いているか、強弱を随所に破産であるかなど。
同じ調子で淡々とトークスクリプトの内容を話し続けるだけでは、相手の関心を喚起することは出来ません。
相手にとっても面白くないだけでなく、不愉快な印象を与えることも。
一方的に架電しているのに、興味を引かない雲をつかむような話を聞かされては相手は辟易します。
単に情報を提供しているだけの姿勢はNG。
あくまでわざとらしくなく、メリハリのある発言を意識して下さい。
相手から遮られる暇を与えないために、まくし立てるようなトークも同様です。
トークスクリプトを話し終えても、”よくわからないので、いりません”と言われるのがオチでしょう。
発言の単調さを防ぐという意味では、テンションの高さも注意を払うべきポイントのひとつです。
テンションが低いのは論外ですが、ハイテンションにすぎるのも相手にしてみれば、会話で置いてけぼりの印象をあたえます。
相手方よりも少し高いテンション程度を心掛けましょう。
上手くいかないときの解決策
テレアポだけでなくビジネストークや日常生活に置いても、会話の雰囲気を左右するのが間の取り方。
リアルなシーンを想定しても、初対面の人間と相対して会話するときには、得てして間の悪さを意識することがよくあります。
テレアポでは相手が視界に入ってこないので、気分的に間の悪さを感じることはあまりないかもしれません。
しかしコールセンターのテレアポでは、リアルな会話と同じくらいに間の取り方は重要です。
特に文章のつなぎ目での間の取り方には注意を向けて下さい。
相手に話を遮られたくないところは意識的に間を空けない、お客様のトークについての理解度を確認したいときには適宜間を取る、と言った具合に伸縮自在に間の取り方の主導権を握ることが大切です。
自分の両耳を塞ぎながら、声をだすと頭蓋内で声が反響して聞こえてきます。
通常の会話では反響しないので、第三者が聴覚で認識している声と、普段から自覚している声との間にはかなりの違いがあります。
頭蓋内の反響音を確認することで、電話口で会話しているときの声に類似した発声を確認できるので、本番でのトークスクリプトのリアルな発言に近い声を感じることができるはずです。
これらの発声の注意点を確認しながら、修正していけばテレアポに最適な発声の調整に活かせるでしょう。
とはいえ、上記のような取り組みを実践して改善を意識しても、獲得につながらないことは珍しくありません。
獲得を意識して問題や課題をあぶりだして対処に取り組んでも、うまくいかないと言う場合は、おそらく自分では解決困難な状況に直面していると考えるほかありません。
積極的に行動しても獲得につながらないなら、少し身を引いて俯瞰の立場で解決策を検討してみましょう。
こんなときには管理者にアドバイスを求めることです。
管理者は統括する立場にあるため、テレアポのスペシャリストとして俯瞰できる立場にあります。
場合によっては高スキルのオペレーターの音源を聞いたり、モニタリングできるように管理者に御願いするのも一案です。
とにかくコールをしよう
何件コールしたか意識する
コールセンターでのテレアポで新規のクライアント獲得を達成するには、とにかくコールをすることです。
当たり前すぎて身もふたもありませんが、事実は間違いなく、この当然のことわりを物語っています。
1時間に20件コールする人と30コールする人とでは1日の就業時間中での獲得数にも当然違いが反映されてきます。
1時間で何件コールしたか、1日トータルで何件コールできたのかを意識することによっても、コンスタントに獲得することうえでのマネジメント戦略を構築するうえでも非常に重要になってきます。
トークスクリプトの整備とオペレーターへの周知や現場での実績を踏まえたスクリプトのブラッシュアップなど、方法論としては確立している側面があります。
このような方法論は従来から数多くの実績の積み重ねがあるので、ある程度コンバージョンを見込めると言うメリットがあります。
オペレーターの俗人的スキルにより左右される幅が小さくなるので、ばらつきが緩和されて獲得する案件が底上げされるからです。
しかしより高い業績のためにクライアントをコンスタントに獲得するための戦略をねるには、従来の方法論の上に胡坐を書いているのは危険です。
オペレーターがクライアントのより多くの獲得を実現するために、今一度、現在の状況の課題をあぶり出し次のステージに移行するための方途を模索する必要があります。
とりわけすぐに見直しに着手できるのは電話コールにおける、フロントとクロージングをいかにうまく対処するかです。
フロントでの切り返しとは?
オペレーターは電話を掛けてお客様につながったとき、最初に名乗りをあげたり要件を伝達することからトークは開始します。
このテレアポにおけるトークの端緒となる部分を、フロントやアプローチなどと呼びます。
実はこのフロントが一番の難関で、多くの場合オペレーターが架電した場合に半分以上はこのフロントの段階で拒否されます。
いかにトークスクリプトの整備や洗練を追及しても、このフロントを突破しないことには、はじまりません。
クライアントを獲得できないオペレーターのほとんどは、”うちは必要ありません”というアプローチを拒否されるとそのまま引き下がる傾向が顕著です。
半分以上はフロントの段階で拒否される現実を前にしては、相応の対策をとるほかありません。
この場面はスクリプトに入る前の段階なので、しっかりと切りかえすことが大事です。
まったく切り返ししないでそのままスゴスゴと引き下がるのに比較すると、2-3回でも切り返しをするのとでは月間の獲得数にもかなり繁栄されてくるはずです。
ただ現実をよりつぶさに分析すると、しゃべり方が上手で獲得する実績も高いオペレーターは切り返し云々というよりも、そもそもフロントの段階で拒否される機会がすくないという事実が明らかになっています。
受話器の向こう側のお客様に、分かりやすく理解しやすいしゃべり方を心得ているわけです。
フロントをなかなか突破できない方は、トップアポインターの所作を真似してみることをおすすめします。
他人の真似をすることに躊躇いを感じるかもしれませんが、テレアポもひとつのスキルなので上手な先人の所作をトレースするのはそれなりに合理的なテレアポの上達方法なのは明らかです。
聞き取りやすいしゃべり方
それではフロントを突破しているオペレーターはどのような特徴がみられるのでしょうか。
そもそもフロントでは最初の10秒でフロントを突破できるか否かが決定されています。
お客様に、”話を聞いてもいいかな”との印象を持たせるには、最初の10秒で好印象を与えることが必要です。
フロントをすんなり突破できるオペレーターは、概ね聞き取りやすいしゃべり方をしているものです。
逆に言うとフロントを突破できないオペレーターは、聞き取りやすさを意識していないと言えます。
電話に出てから10秒以内に拒否されてきられてしまうのは、ほぼ間違いなく聞き取りやすさを重視していないので、電話の相手方にとって聞き取りやすいしゃべり方と言うものに、元来無頓着であったり、自分のトークは優れているはずと間違った自信を抱いている傾向があります。
確かに切り返しをうまく活用するのは大切ですが、それ以前の段階でお客様の関心を射止めることのほうが重要性は高いと言えます。
オペレーターのトーク自体はそれほど顕著な違いがあるわけではありません。
むしろオペレーターごとにトークにばらつきがある方が、会社にとっては都合が悪いのでトークスクリプトなどの事前対策の充実をはかっています。
クライアントを獲得できるオペレーターは、同じことをトークしているのに、なぜかフロントで引っかからないわけです。
主導権は確保しておく
フロントをクリアするのに特効薬とも言うべき対策は存在しないのが原状です。
トライ&エラーで自分なりの戦略やノウハウを身につけるほかありません。
しかし経験則上いくつかの対処のヒントは明らかになっています。
”お時間、1分2分ほどですが、よろしいでしょうか”などのクッション言葉を活用して、お客様に面倒くさそうに思われないこと、そして強弱・抑揚をつけて明瞭にしゃべることです。
このとき主導権を握ろうとあせるあまり、トークのペースを早くしないでお客様のしゃべりのペースにあわせることです。
そしてフロントを切り抜けられたら、最後のクロージングで獲得につなげることが涵養です。
例えばトークスクリプトで締めのクロージングが、”この機会を御縁によろしくおねがいします”となっているのに、”この機会によろしく御願いしたいのですが、いかがなさいますでしょうか”などと勝手に言いかえるのはいただけません。
こういったトークにはあくまで押し付けないで、お客様の自由意志で購入を決断してもらうほうがベターとの意識が働いているのかも知れません。
しかしテレアポはあくまで新規の獲得を目標とするものです。
最後の最後でトークの主導権を、お客様にバトンタッチするのでは結論を曖昧にしたままで、結局獲得に至らないことに。
このような事態を回避するためにも、主導権は確保しておくことです
”ありがとうございます”このまま手続きを進めさせていただく所存ですがいかがでしょうか、などのようにイエスかノーかの返答の余地しかなく、主導権も最後までこちらで確保できます。
最後のクロージングをきっちり締めることも気をつけましょう。
取れているオペレータのマネをしよう!
メリハリをつけることが大切
コールセンターのテレアポは相当数は、最初の10秒のフロントを突破することなくおわります。
断られることが多いことは、当然了解していると言っても、何度も断られているうちに心が折れてしまうことも珍しくありません。
ところが確実にクライアントをコンスタントに獲得しつづける優秀なオペレーターが存在するのも事実です。
凄腕のオペレーターに倣うことだけでも容易なことではないものの、獲得できるオペレーターには共通点も見られます。
少しでも獲得できるオペレーターをめざすべく、テレアポでコンバージョンにつながりやすいコツを何点か御紹介します。
そもそもテレアポは受話器を相手方が取り上げてから、10秒以内に断りを入れられてしまうのは、多いものです。
その点を踏まえて、電話を切る相手には執着しないで諦める姿勢をもつことが大前提になります。
コールセンターのテレアポは連日何百件も架電して、断られる世界なので1件の案件ごとに傾注していると心身がもちません。
そのため手を抜くところは抜く、というメリハリをつけることが重要です。
トークに耳を傾けてくれるお客様にだけ全力を傾けて、そもそも話を聞いてくれない方には聞いてもらわなくても構わないくらいのスタンスで割り切ることがポイントです。
もちろん、一言断りの言葉を貰うたびに、そのまま引き下がっては営業にならないので、切り返しは必要です。
切り返しをした上で、それでもトークに関心を向けないようであれば、ムリに下手にでてトークを継続しても生産的ではないので引き下がりましょう。
メンタル面のケアを意識的に心掛けることで、モチベーションを維持したまま頻度の高いクライアントとの会話に専念することにつながるはずです。
想定外の切り返しがチャンス
テレアポはクライアントの獲得という明確な目的がありますが、相手のある会話であるというのは日常会話と変わりがありません。
必要十分なインフォメーションをお客様に伝えるために、トークスクリプトなどを準備しているわけです。
トークをつなげるためにはスクリプトを基本にしながら、会話でつなげることになりますが、冗長なトークになるのは避けるべきです。
そのためにはトークのブラッシュアップを心掛けて下さい。
無駄な要素を排除してトーク自体を洗練させるわけです。
とりわけ法人営業のテレアポのシーンでは、端的に要件の内容を伝えるように留意していると好印象をもたれる傾向があります。
無駄なトークを控えるべきなのは、商品や商材を販売するためのテレアポにおいても同様です。
商品や商材の説明や架電理由を説明を行う場合に、焦ってしまって余計なことまで伝えてしまうオペレーターがいます。
言い忘れることがないように、前のめりな姿勢になってしまうのは致し方ないですが、説明やトークが増えてしまうと相手方に切り返しする余地を与えることにもなります。
そのためテレアポとしては、商品などの簡潔な説明にとどめて、説明も要点を踏まえた説明にするのがベターです。
長い説明でないと伝わらないのであれば仕方ありませんが、そのような商品や商材はまれです。
ほとんどはコンパクトで簡潔な説明で十分。
省略できるか、補完が必要かを確認して無駄な部分をそぎ落としたトークに落とし込むのが大事です。
オペレーターは相手方とトークをするなかで、思わぬ質問の形で切り返しをされることがあります。
切替しは、トークスクリプトに附属しているものの、全ての事態をカバーすることは出来ないため、想定外の質問に直面することはよくあります。
戸惑ってしまうかもしれませんが、想定外の切り替えしこそ迅速に返答することが必要です。
無言になってしまったり、返答するのに数秒かかってしまうと、一気に印象が悪くなり胡散臭い印象を与えてしまうので注意してください。
むしろトークスクリプトにない質問が飛んできたときこそチャンスと心掛けましょう。
この瞬間をうまく切り抜ければ、相手の警戒心を一気に解く道が開かれます。
回答に時間を費やしてしまうと、かかった時間だけお客様に不安が残ります。
会話の主導権をこちらで確保しながら、クロージングまで持っていくには僅かの不安や疑問が命取りになります。
どうしても応えに窮する場合には、とりあえず後日に時間指定して回答するよう宿題にしておきます。
次回の回答をアポイントの口実にすることもできるので、優位性を維持したままうまく話を進めることが出来るでしょう。
スキルアップのために必要なこと
テレアポにおいて、切り替えしの重要性は明らかです。
断りに直面しても、切り返しでトークの方向性をいっぺんさせることも叶うので、是非身につけておきたいテクニックのひとつです。
そもそも突然の営業の電話に対して、一般ユーザーも企業担当者のいずれであっても、警戒心をもっている状況からトークはスタートします。
そのような心理的背景から、相手は受話器を置く機会を常に窺っています。
このように警戒心が高いシチュエーションでは、営業する商品や商材のメリットを少し話をしたところであしらわれて断られるのがほとんどです。
このときに実践したいのが切り返しです。
相手が拒否した商品や商材の説明に加え、クライアントにとって副次的なメリットを複数提示してください。
他者よりも値段が安い、あるいは乗り換え時の初期費用が不要で、光熱費も節約できるなどです。
クライアントにとって実感しやすいメリットを、複数提示できれば関心を引くことも可能になります。
少しでも興味や関心を喚起しているようであれば、直ぐに資料を送り、追加の連絡を入れることを相手に伝えて下さい。
切り返しをするのは単純なようですが、実践することで成功率もあがります。
もし切り返しをしても興味を引かないようであれば、最初から縁がなかったものと考えて新規の営業に切り替えることです。
これまで紹介してきたスキルの数々は、獲得できているオペレーターでは実践していることばかりです。
身近に優秀なオペレーターがいればつぶさに観察し、自分でも取り入れて実践できそうなテクニックや所作を真似することは懸命です。
はじめはマネにすぐなくても、自分の身体に落とし込むことでオペレーターとしてのスキルアップにつながるはずです。