テレマーケティングって何?CTIシステムは大企業じゃないからうちには無用なんて思っていませんか? 対面による営業が減ってしまった今、売上向上のための有効な方法として一層注目されるようになったテレマーケティング。 本稿では、オフィスでもテレワークでも出来るテレマーケティングの成功のコツ、業務のすべてを見える化するポイント、基礎知識やをご紹介していきます。

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CTIと連携可能なシステム4つとそのメリット

電話対応が多い会社やコールセンターがある会社ではCTIを導入していることが多いですが、これは色々なシステムと連携させられるものです。連携性があることを知っている人は多いと言えますが、その一方で何となく利用していないケースも少なくありません。また、CTIでは十分な役割を果たしてくれないだろうと勘違いしてしまう人もいますが、他のシステムと連携させることで理想とする環境を実現できることも多いです。導入しているCTIを存分に使いこなすためにも、理想の環境を構築するためにも、まずはこれと連携することができる4つのシステムについて特徴とメリットを確認しておきましょう。

CTIと連携可能な4つのシステム

1.PBX(Private Branch Exchange)

まずはPBX(Private Branch Exchange)があります。構内交換機と呼ばれるものであり、電話機同士のネットワーク接続が可能です。電話に関わる業務の全てに便利なシステムであるため、どのようなケースであってもCTIとPBXは取り入れたほうが良いと言えます。2つを結びつけることのメリットは、発着信情報と顧客情報を簡単に紐づけられることです。CTIと結びつけておくことで、発着信と顧客の情報が自動的に紐づけられます。紐づけが行われていないと電話のたびに顧客リストを調べる必要がありますが、連携のおかげでその手間をなくすことが可能です。CTIとPBXは役割が違うものであり、PBXは電話機能の基盤となる部分を構築しています。PBXだけ取り入れても着信番号と登録名しか明らかになりませんが、CTIとの組み合わせで詳しい顧客情報が分かるようになり、円滑に電話対応が進められるようになるでしょう。

2.CRM(Customer Relationship Management)

CRM(Customer Relationship Management)もCTIと連携すべきシステムです。顧客関係管理システムと呼ばれるものであり、このシステムでは顧客情報の管理が可能となっています。CRMと組み合わせるのであれば、発着信情報が自動でリスト化されるようになるため、電話対応を行った人が情報を打ち込む必要がありません。従業員が手打ちで情報を入力すると、時間がかかるだけでなく入力ミスが発生する可能性があります。後に必要な情報を使おうとしたときに、内容が間違っていて電話がかけられなかったなどのトラブルが起こりかねません。自動で入力されるのであればヒューマンエラーを最小限にとどめることができ、トラブルを回避できるようになります。通話内容を録音するケースも多いですが、これを顧客情報と紐づけて管理できるというメリットもあるでしょう。顧客との通話は様々な目的で記録されます。トラブル時の証拠として記録するケースもありますが、対応に問題がなかったかどうか品質確認を行うためにも記録されることが多いです。いずれの目的であったとしても、どのような顧客からの連絡であったか同時に素早く確認できるため、CRMとCTIは紐づけておいたほうが良いと言えます。顧客対応が良くなるというメリットもあるでしょう。CRMで管理する行動履歴を含む顧客情報と照らし合わせながらデータが活用できるようになるため、電話中に素早く情報が確認できます。確認に時間がかかったり顧客に対する理解がないまま対応したりすると対応品質が悪くなりやすいですが、この仕組みによって十分な対応を実現することが可能です。インバウンドでもアウトバウンドでも顧客対応の品質をアップさせることができ、顧客に良い印象を持ってもらえるようになります。

3.SFA(Sales Force Automation)

SFA(Sales Force Automation)との組み合わせも便利です。営業支援システムであるSFAには、営業活動をサポートしてくれる様々な機能が搭載されています。CTIと結びつけておく場合は架電営業の効率化が可能です。SFAは商談内容や名刺情報などを登録できるツールであり、CTIとの組み合わせで営業を行いたい相手の情報を素早く確認できるようになります。CTIシステムの種類によってはSFAの情報を参考にしてダイレクトに架電できるものもあるため、手間を極限まで省くことができるでしょう。BtoCだけではなくBtoB営業に便利な点も嬉しい部分だと言えます。2つを組み合わせると営業活動が効率化できるようになり、空いた時間で営業戦略を考えられるようになる、たくさんの相手に営業ができるというメリットが感じられるはずです。

4.MA(Marketing Automation)

MA(Marketing Automation)はマーケティングオートメーションツールと呼ばれているもので、CTIと連携することで電話対応からの商談数を増やせる可能性が高くなります。リード獲得に必要な機能が備わっているMAと連携させるためマーケティング活動が充実しやすいです。発信情報や通話内容など、電話の記録からも顧客分析が可能となり、MA上にあるデータと組み合わせることで詳細に顧客が分析できるようになります。顧客分析の精度を高めることができれば、それまで以上に最適なアプローチが行えるようになるはずです。商品やサービスに興味を持っている相手を抽出して商談できるようになったり、相手にフィットする提案ができるようになったりするため、商談数が増えるだけでなく成約数のアップも期待できます。

CTIと連携可能なシステムまとめ

このように、CTIは色々なシステムと組み合わせて使用することが可能です。連携させるものによって違った効果が得られるため、自社の課題を解決してくれるものや業務効率が良くなるものを選ぶことが大切だと言えます。どれか1つだけと連携させられるわけではなく、多くのCTIは複数のシステムとの連携が可能です。必要があれば全てのシステムと一緒に使っていくこともできます。注意しておかなければならないのが、1つ1つのシステムに関してできることやメリットを知らなければ不要なものを取り入れてしまう恐れがあることです。全部あったほうが良いというわけではなく、本当に必要なものだけ取り入れることが大事だと言えます。不要なものまで組み込むと利用者が戸惑ってしまうリスクがあるため、導入前にはそれぞれに対する理解をきちんと深め、自社に合ったものだけを選べるようにしておきましょう。

 

CTIと各システムを連携するために必要なもの

CTIは色々なシステムと連携させることができますが、そのために用意しておかなければならないものもあります。各種システムとCTIだけの契約を行えば良いわけではありません。絶対に必要なものには電話回線と顧客情報を管理できるシステムがあげられます。導入に失敗しないようにするために、それぞれどのようなものを用意しておくべきか詳しくチェックしておくと良いです。

CTIと連携するために2つの必要なもの

1.電話回線

電話回線がないとCTIは使用できませんが、どのタイプの電話回線でも取り入れることができます。全ての電話回線に対応しているので既存の回線を活用することもできますが、利用するものによって便利さは違ってくることを知っておきましょう。アナログ回線は昔から利用されている回線です。CTIを利用するときにアナログ回線を選択するのであれば、CTIアダプターやCTIボードも併用することになります。それらによってCTI信号を取り出せばシステムとの接続が可能です。繋げるための機器があれば問題なく使用できますが、アナログ回線の場合はナンバーディスプレイ契約をしていないとCTI信号を受信することができません。もしも、ナンバーディスプレイ契約を行っていないのであれば、他の回線を選ぶ必要があります。デジタル回線とも呼ばれているINS・ISDN回線も利用できますが、これを選ぶのであればターミナルアダプターやCTIボードを活用しなければなりません。アナログ回線と違って、ナンバーディスプレイの契約を行っていなくても発信先がデジタル回線であれば番号が表示されます。注意が必要なのは、2024年にデジタル回線のサービスの提供が終了すると発表されていることです。短い期間だけ使用するのであれば問題ないですが、2024年以降も使用するつもりであれば初めから他の回線を選んでおいたり、サービス提供終了後の代替サービスを見つけておいたりすることが大切だと言えます。IP電話・光電話を選ぶときにはSIPインターフェースのまま交換機などに取り込まれることになりますが、光回線終端装置を介することになるとINS回線と同じやり方となるでしょう。判断が難しいと感じられるはずなので、事前に回線の種類について契約書で確認したり問い合わせを行って詳しい話を聞いておくと安心です。電話回線は現存するものであれば何を利用しても問題ないものの、取り入れるために必要なアイテムや接続方法、注意点などは違うことを理解しておきましょう。

2.顧客管理システム

CTIとシステムを連携するためには顧客情報を管理するシステムが必要となります。顧客情報が詰まったシステムがなければ、CTIを使おうとしても十分に使いこなすことができません。一般的には他のシステムに蓄積されている顧客情報をCTIに反映するため、これと連携しておかなければ電話の発着信から得られる情報が活用できないという問題を経験します。CRMの導入でも問題ないので、確実に用意しておくことが大切です。既にCRMを始めとする顧客情報管理システムを使っている場合は新たに導入するCTIと組み合わせれば良いため、わざわざ新しくシステムを用意する必要がありません。まだ顧客情報が管理できるシステムを導入していないのであれば、CRMを取り入れる以外にCTI機能を備えた顧客管理システムを探すという方法もおすすめです。実は顧客管理システムにCTI機能が搭載されたタイプも存在しているので、たくさんのシステムを導入することは面倒だと考えているような場合に最適だと言えます。顧客管理システムがないとCTIが使えないというわけではないですが、CTIを導入した意味を半減させることになるため要注意です。顧客情報と組み合わせてこそ充実した使い方となるので、この2つはセットとして考えるようにしてください。

電話回線と顧客情報管理システムの共通点

電話回線と顧客情報管理システムを用意しておくべきだと言えますが、どちらを用意するときにも共通する注意点があります。計画的に選定と契約を行うようにしなければ、これらが使えるようになるまで長い期間を要する可能性があるので注意してください。特に電話回線の場合は開通までに時間がかかることが多いです。デジタル回線なら10日から2週間、光回線なら1か月ほどとなっていますが、あくまでも目安なので2か月ほどの期間がかかることもあります。開通依頼が集中する期間と重なってしまえば、短い期間で開通することはかなり難しいです。問い合わせから工事まで長い期間を要するので、計画的に契約作業を進めなければ利用したいタイミングに間に合わないという問題が起こってもおかしくありません。顧客情報管理システムは数日以内に使えるようになるケースが多いものの、こちらも選ぶサービスによっては2週間前後の期間を経て使えるようになることもあります。近頃は短い時間でのサービス提供を売りにしている事業者も増えていますが、オフィスやコールセンターで取り入れる場合は大規模な工事が必要になるため時間がかかりやすいです。すぐに使えるようになるだろうと考えていると、想像以上に時間がかかって困ってしまうでしょう。総合的な費用を考慮して取り入れる電話回線や顧客情報管理システムを選ぶことも大事です。CTIに加えてこれらを用意しなければならないため、1つ1つの利用料金は問題ないと感じられても最終的な合計金額を見ると高すぎると感じる可能性があります。同時に全てのサービスを決めておけば合計金額が把握できますが、1つずつ契約していってしまうと想像していたよりもランニングコストが高くなってしまうこともあるでしょう。ランニングコストが高いと運用を開始してからコスト面で困る恐れがあります。様々なものを用意しないといけないからこそ起こり得る問題なので気をつけておきましょう。

CTIとシステムを連携するときには、電話回線と顧客情報管理システムの用意が必要です。豊富な選択肢があるため、それぞれの特徴や料金などを確認しながら自社で問題なく取り入れられるものを選ぶことがおすすめだと言えます。計画的に進めないといけない、トータルコストを気にしておかなければならないという注意点もあるので、これらを意識しながら用意を進めるようにしてください。

 

CTIシステム選定で失敗しないための4つのポイント

便利なCTIシステムですが、選定に失敗するとせっかく取り入れたのに上手く活用できないという問題が起こります。選び方で失敗したくないと考えるのであれば、選定を成功させるために知っておくべき4つのポイントを確認しておきましょう。

1.目的に合ったシステムを選ぶこと

最初に目的に合ったシステムを選ぶことが重要です。CTIはどれを選んでも同じことができるわけではありません。たとえば、インバウンド型であるかアウトバンド型であるかの確認は必要不可欠です。電話業務には顧客から着信を受けて対応するインバウンド型と、自ら顧客に発信するアウトバウンド型がありますが、どちらを実施するかということで必要な機能は大きく変わってきます。クレーム対応や問い合わせ受付、受注業務などを行うインバウンドを行うのであれば、PBXやIVR、ACDやポップアップなどの機能を重視したほうが良いです。内線や外線の発着信に使用するPBX、自動音声で対応できるIVR、オペレーターに自動的に電話が振り分けられるACD、顧客情報がオペレーターのパソコン上に表示されるポップアップなどの機能があると便利だと言えます。アウトバウンドの場合は顧客リストに自動発信しIVRからオペレーターに接続するオートコール、自動発信後にオペレーターに転送するプレディクティブコール、顧客情報を事前確認してクリックのみで発信するプレビューコールなどの機能があると便利です。営業がメインであるか問い合わせ業務がメインかで必要な機能は違ってきます。多くのCTIシステムはインバウンド型とアウトバウンド型に分かれているため、まずはどちらのタイプなのかきちんと確認して選ぶようにしてください。

2.必要な機能が使用できるか

必要な機能が使用できるかどうかの確認も必須です。インバウンド型とアウトバウンド型のタイプがあっていれば問題ないわけではありません。タイプが合致していたとしても、選ぶシステムごとに詳細な搭載機能は違っています。システムを提供する会社の商品ページや商品カタログなどを参考にすれば分かりますが、システムごとに搭載機能はかなり違うので、必要なものや使いたいものがきちんと備わっているかどうか調べておかなければなりません。料金が安いかどうかを重視する会社もありますが、必要な機能が備わっていないと使い始めてから不便で困ることになります。後から機能が追加できることもあれば追加できない製品もあるので要注意です。すぐには導入するつもりがないけれど、いずれは使ってみたいという機能がある場合も追加や拡張ができるかどうかチェックしておく必要があります。

3.サポート体制が充実しているシステムを選ぶ

サポート体制が充実しているシステムを選ぶことも大切です。CTIシステムを使うときにスムーズに運用できることもありますが、上手くいかずに躓いてしまったり、トラブルに見舞われたりすることもあります。仮にトラブルが起こったとしてCTIシステムが使えなくなってしまえば、問い合わせを受けられなくなったり商談ができなくなったりする恐れがあるでしょう。顧客からの信頼を失ってしまったり、営業の機会を失ってしまったりすることがあれば問題です。トラブルが起こったときに社内で解決できれば良いですが、実際には解決することが難しいと言えます。サポート体制が十分なシステムを選んでおくと、困ったときにはすぐに解決策を示してもらえたり、自社まで訪問してもらったりすることが可能です。契約するCTIシステムの提供会社やプランごとにサポート内容は異なっており、幅広い時間でスピーディーな対応が期待できることもあれば、土日や遅い時間は対応してもらえなかったり訪問を行ってもらえなかったりすることもあります。安心できるサポート体制を選びたいと思うのであれば、365日対応しているサービスを選んだり、訪問サービスを実施していたり、導入後も無料でサービスを受けられたりするものを選ぶことがおすすめです。

4.セキュリティの強さ

CTIシステム選定の際にはセキュリティの強さも意識しておくべきだと言えるでしょう。クラウド型のCTIシステムを取り入れることが多いですが、クラウド型を選ぶということは様々な情報を社外のサーバーに保管することになります。セキュリティ性が低いシステムを選んでしまうことがあれば、外部サーバーに保存された顧客情報などが漏洩する恐れがあるでしょう。漏洩問題が起こるのはシステム提供会社の問題ですが、顧客にはそのようなことは関係がないです。問題のある会社のシステムを使っていたこと、理由はどうであれ漏洩させたことに対してたくさんのクレームを受けたり、信頼がなくなってしまったりする恐れがあります。厳しい認証を受けていたり第三者機関からセキュリティ性の高さが認められていたり、サーバー拠点を分散していたりする場合は比較的安心なサービスです。色々な視点からセキュリティ性が高いかどうか確認し、安心感があると思えた会社と契約するべきだと言えます。セキュリティのことを全く意識しないで選んでしまうと、トラブルの可能性が高いサービスで契約してしまうかもしれません。公式ホームページなどから信頼できるかどうかチェックできるだけでなく、実際に導入している企業などのクチコミ情報を確認することもおすすめだと言えます。問い合わせを行ったときにセキュリティに関して質問し、安全性が高そうなサービスを選ぶ方法もおすすめです。

電話業務に便利なCTIシステムを選んでいくときには、4つのポイントを意識して選ぶようにすれば導入してから後悔するリスクを減らすことができます。検索エンジンで調べてみたときに、上位に表示されたシステムや広告で頻繁に見かけるシステムを何となく選んでしまう人もいますが、安易に選んでしまうと自社に向いていないものやスムーズに運用できないものを取り入れることになるかもしれません。目的に合っているかどうか、必要な機能があるかどうか、サポートは十分か、セキュリティ性の問題はないかという点は非常に重要なチェックポイントです。最低でもこれらのポイントは確実にチェックするようにして、丁寧にCTIシステムを選ぶことができるようにしておきましょう。

 

CTIとシステムを連携する際の4つの注意点

CTIとシステムを連携する際には、いくつかの注意点があることも知っておかないといけません。注意事項を知らないまま導入すると、期待していた使い方ができなかった、想像していた効果が得られなかったというトラブルが起こる可能性があります。運用面やコスト面など様々な注意点があるので、特に注意しておくべき4つのことを理解しておきましょう。

1.自社が導入しているシステムと連携できるか

最も大切なのは自社が導入しているシステムと連携できるかどうかです。既存のシステムがある場合はこれを使うことで導入コストを抑えることができますが、連携できるものでなければ意味がありません。先に取り入れているものを後から取り入れるものに合わせることはできないため、既存のシステムありきでCTIシステムを選んでいくことになります。魅力的に感じられるCTIシステムがあったとしても、既に使っているシステムと連携することができないと使いものになりません。連携がおすすめなシステムにはPBXやCRM、SFAやMAといったシステムがあるので、自社でこれらを取り入れているのであれば連携可能であるかどうかチェックしておくと良いです。初めから連携するつもりがなかったとしても、CTIを導入してから結びつけたいと考えるようになる可能性もあります。後から他のシステムを取り入れるのであればCTIに合わせて考えれば良いですが、先に取り入れているシステムがある場合は現時点での連携の有無に関係なく確認を行っておきましょう。既存システムとの連携性に問題があるのであれば、希望していたCTIシステムではなく、問題なく使えるものを選び直したほうが良いと言えます。

2.システム導入後に業務フローが変わる可能性が高い点

システム導入後に業務フローが変わる可能性が高い点にも注意が必要です。業務フローが変わること自体は悪いことではないと言えます。最適なものに変わっていくことがほとんどであるため、今まで以上に効率的な業務に繋がるフローにすることができるはずです。けれども、業務フローが変わってしまうと現場で働く人の混乱に繋がるリスクがあります。大きな変化があった場合には、変化に対応することができずに、効率化どころか業務の遅延が発生することもあるでしょう。業務フローが変わることが分かっている場合はあらかじめ現場が混乱しないように研修や指導を行っておいたり、いざというときには素早くサポートできる体制を用意しておいたりすることが大切です。突然変えることになった場合にも指示だけ出して現場に丸投げするのではなく、導入に関わった人たちがサポートまで責任を持って行えるようにしてください。現場の混乱は業務効率の悪さに繋がるだけでなく、働く人のモチベーションを下げることも多いです。新しいフローに馴染めず、仕事が嫌になって辞めてしまう人があらわれることも予測できるため、貴重な人材を流出させないためにも対策を講じておく必要があります。

3.長期的な運用体制を考えてCTIシステムを連携させること

長期的な運用体制を考えてCTIシステムを連携させることも大事です。システムと連携すればすぐに期待していた効果が得られると思っているかもしれませんが、この考えは非常に甘いものだと言えます。早急に期待していた効果が得られれば良いですが、実際にはシステムが現場に定着するまでには長い時間を要するはずです。優れたシステムでも現場のスタッフが使いこなせるようになるまでには長い時間がかかり、短期間で理想とする環境を完成させることは難しいと言えます。思っていたよりも長く効果が出なければ、費用対効果が悪いと感じられることもあるでしょう。数か月ほどかけて定着させることが一般的なので、これを知った上で取り入れるようにしてください。長い目で見ることが大事な理由には、事業規模の変化でCTIの利用状況が変わる可能性があることもあげられます。事業規模が拡大する場合は利用人数が増加することでプランを変更しなければならないこともあり、最初に想定していたよりも料金が高くなるでしょう。人数が多少変わってもプランを変更しなくて済むようなサービスであれば、規模の変化にも柔軟に対応できます。自社が今後どのように変化するのか想定し、変化に柔軟に対応できるサービスを選んでおくと安心です。

4.販売代理店を介す場合はライセンス料が発生する

販売代理店を介す場合はライセンス料が発生する点に注意が必要だと言えます。CTIシステムは開発企業が直接提供していることもあれば、販売代理店が提供していることも多いです。高くなりやすいことを知ると開発企業と直接契約したほうが良いと感じられるかもしれませんが、両方にメリットとデメリットがあります。販売代理店を通して契約するものは合計金額が高くなりがちですが、その一方で代理店からでも販売して良いほど高品質なシステムであるケースが多いです。自社開発の場合は不便だと感じられるところがあったとしても、ライセンス料が安かったり、フィードバックすれば随時アップデートを行ってもらえたりすることもあります。利用者の意見を反映させながら常に良い製品になるようにしていたり、それぞれの会社に合わせてシステム構築やカスタマイズを行っていたりするケースも多いと知っておくと良いです。つまり、どちらの方法で購入すれば良いと一概に言ってしまうことはできません。会社ごとに求めるものは違っているはずなので、ライセンス料を含めた料金だけで選んでしまうことはおすすめできないです。代理店販売と開発会社販売のどちらのほうが自社で導入する際のメリットが大きいのか考慮することをおすすめします。

CTIとシステムは連携させたほうが良いと言えますが、深く考えずにこれを実施すると様々な問題に直面するかもしれません。ありがちな問題には既存システムとの連携性が悪かった、業務フローの変更で現場が混乱した、長期的な運用を十分に想定できていなかった、ライセンス料が発生したなどがあげられます。

事前にありがちな問題から注意点を把握することができていれば、トラブルが起こらないように考えながら連携を進めていくことができるでしょう。

電話業務の環境や効率を大きく変えてくれるCTIとシステムですが、納得できる形になるように慎重に取り組むようにしてください。